教えて!クエスチョン

設問は、青森西高等学校、七戸高等学校、大湊高等学校の810人の生徒さんに協力いただいたアンケートに基づいて設定しています。

薬剤師・大髙幸子さん(青森市・「青森調剤薬局」)に聞きました


大髙幸子(おおたか さちこ)さん
プロフィール

1972年北海道函館市生まれ。
函館中部高校卒業後、北海道医療大学薬学部卒業。平成8年に薬剤師国家資格取得、青森調剤薬局に勤務。

Q.いつごろからこの仕事に就きたいと考えましたか?

 もう小学生の頃から考えていたんです。子供の頃、のどを患って病院通いをしていたのと、父が製薬会社のセールスマンだったので、医療の世界は身近にありました。
 父の営業先に付き添っていった時、薬剤師さんが「さちこちゃんの薬を作ってみる?」と私に薬を調合させてくれたんです。今思えば「乳糖」という効き目のない粉だったのですが、もう、私は面白くって仕方ありませんでした。
 高校生になって、続けてきた英語を生かして海外で日本語学校の教師をしたい、と迷ったこともありましたが、国家資格は環境が変わっても使えることから、薬剤師への道を決めました。

Q.薬剤師になるためには、4年制大学を卒業すればいいのですか? 専門学校はないのですか?

 薬剤師には専門学校はありません。大学は、私の学生の頃は薬学部は4年制でしたが、2006年に6年制が導入され、全国に薬学部が多数新設されました。近いところでは、青森大学にも薬学部があり、地元で学べる環境になってきました。
 私立の薬学部には、比較的「薬剤師の資格を取るため」に入る人が多いようです。国公立大学の薬学部は偏差値も高く「新薬の開発者や研究職を目指す人」が多いので、逆に薬剤師の資格は取らない人もいます。
 薬学部では、「化学」「生物」「解剖学」「生理学」「生化学」「薬理学」などを勉強します。実習は4年制だと2週間ですが、6年制だと調剤薬局と病院で5ヵ月という充実した実習ができます。
 "今ならもれなく!"ではないのですが、薬剤師の資格を取ると無試験か講習のみで取得できる資格に「毒物劇物取扱責任者」、「食品衛生管理者」、「麻薬取締官」などがあります。勤め先としては「薬局」、「病院」、「保健所」、「地方公務員」の他に「自衛隊」や「麻薬Gメン」なんてのもあるんですよ。

Q.薬剤師の国家試験ですが、合格率は高いんですか?

 薬剤師が少ないと騒がれていますが、意外に合格率は高くて70~80%で、大学によっても差があります。国家試験が難しいというよりも、大学での日々のカリキュラムをこなし、卒業までこぎつけるのが大変です。

Q.仕事内容を教えてください

 仕事内容は大きく分けて3つ。①処方箋に基づいて正しい薬を作る。②用意した薬に間違いがないか何重にもチェックする。③患者さんに薬の飲み方を説明する。
 青森調剤薬局には3000~4000種類の薬があり、間違えないように細心の注意を払います。一番のポイントだと思っているのは「患者さんに説明する」ということ。飲み方の説明が不十分だと誤飲につながるし、副作用を大げさに伝えたりすると不安で薬を飲まなかったりします。ですから「たまーにふわっと感じたり、くらくらするかもしれませんが、薬が効いている証拠なので大丈夫ですよ」などと優しく伝えるようにしています。
 医薬分業(診察は医師、薬の調剤は薬剤師と分業すること)となってから、薬剤師は服薬指導などで直接患者さんと話す機会が増えました。それに加えて医療従事者たちの連携が望まれています。調剤技術の精密度はもちろんですが、人とのコミュニケーション能力や人前でのプレゼン能力が、今の薬剤師に求められてきているんです。

Q.心がけていること、気をつけていることはありますか?

 窓口にいらっしゃるのはお年寄りが多いので、地元の言葉で話すように心がけています。生まれつき使っている言葉ならば、どこか安心しませんか? 津軽弁は体調の表現にうってつけ。例えば「痛い」は、「やめる」、「うじゃめく」「へづね」「あんべわるい」など、バリエーションがあり、「腹がニヤニヤする」(おなかが痛い)などの微妙な表現や、「つづらご」(帯状疱疹)などの病名まであります。
 医者にすべてを言えない患者さんもいて、病気に対する苦痛や不安などを、私に打ち明ける人もいるんです。ですから私も、自分の家族だと思ってお話しするよう心がけています。「ここに来るとほっとする」、「今日は大髙さんが担当でよかった」などと言われると、少しは自分も人の役に立てたのかなあと思います。

Q.薬剤師の就職率は?

 青森県の薬剤師は全国的にみても少ないので、就職率はかなり高いと思います。休日は私の場合は週休2日ですが、病院に勤めている薬剤師だと当直があったり、へき地などは代わりがいないので、若干負担が多いかもしれません。
 これからは高齢者が増え、在宅医療に携わる薬局も増えてくると思います。これは、いわば"薬の出前"で、現在もやっていますが、大変好評です。今までは病院の片隅で薬の調合を専門にしていた薬剤師も、患者さんと直接接する機会が増え、また患者さんのお宅へ自ら出向いて薬の説明にあがるなど、より一層地域社会と積極的に関わっていかなければならない時代を迎えているように思います。

青森調剤薬局

〒030-0913 青森市東造道2-6-40

TEL017-736-7388 FAX017-736-4163

営業時間:8:30~17:30(月~金曜日)

     8:30~12:00(土曜日)

定休日:日曜・祝日