教えて!クエスチョン

設問は、青森西高等学校、七戸高等学校、大湊高等学校の810人の生徒さんに協力いただいたアンケートに基づいて設定しています。

パティシェ・佐々木卓臣さん(むつ市・「ケーキ屋タックン」経営/「YELL」創刊号に掲載)に聞きました


佐々木卓臣(ささき たくおみ)さん 
プロフィール

1975年むつ市生まれ。
田名部高校(定時制)を卒業後、むつ市のケーキ店「ふらんす屋」(現在閉店)で4年間アルバイトし、その後入社し7年修業、2001年に26歳で「ケーキ屋タックン」をオープン。

Q.自分の店を持つには、専門学校へ行った方がいいですか?

 私は製菓学校には行ってません。洋菓子職人の場合、調理師のような免許はない。自分の店を出すにも、保健所の申請と、技術さえあれば可能です。
 ただ、勉強は必要。常に新しいもの、流行に目を向け、その場へ直接行ってみることもあります。でも、東京でバンバン売れているものが地元で売れるとは限らない。最近でしたら「生(なま)ドーナツ」というのが都市部で大ヒットしてますが、ここではあまり伸びない。そこの読みが難しいですね。
 勤めていた時は言われる通りやればいいけれど、独立すると自由な反面、経営から商品づくりまで全て私自身が手がけなければならない。いいも悪いも全部自分にはね返ってくる。ま、そこがやりがいでもあるんですけどね。

Q.お店を繁盛させるためにどんな努力をしていますか?

 常に新しい商品を提案してお客さんを飽きさせないことと、笑顔での接客は心がけています。年に2回、菓子業界の流行発信基地のような、有名コンサルタントをお呼びして、ご指導いただいてるんです。
 時には、私が覚えたものとまったく異なる技術、例えば今まで3~4工程だと思っていたものが、10工程もの手間をかけて作る技術だったり、目からウロコが落ちることもあります。マンツーマンの指導なので、講習会などで学ぶよりも、すぐ商品化につながるんです。

Q.パティシェになるには外国、海外での修業が必要でしょうか?

 私の場合、食べていける程度でいいと思って始めたので、お客さんに気にいっていただければ、特に有名にならなくてもいいんです。だから、海外での修業は必要ない。
 でも、パティシェ業界では数々の選手権、大会があって、技を競っています。そこで受賞しているような一流の職人や、もっと高みを目指すのであれば、外国で修業を積むことも必要かもしれませんね。

Q.高校時代、努力していたことを教えてください。

 昼はケーキ店のアルバイト、夜は定時制高校に通い、バトミントン部もやっていたので、遊ぶ時間がほとんどありませんでした。帰ってご飯を食べると、寝るのは深夜12時とか1時です。仕事自体は、最初は慣れませんでしたが、あまり難しく考えない方なので、技術は体で覚えました。大変なのはクリスマス時期で、トータルで約700台のデコレーションケーキを作ったんですよ。

Q.例えば、ご両親がつきたい仕事に反対していたらどうしましたか?

 実は私も反対されたんです。すでに景気は落ち込んでいて、こんな時代に店を出すなんて危ないと。確かに、成功する保証はないし、失敗すれば借金になってしまいます。でも、長年の夢でしたし、何とか親を拝(おが)み倒して資金繰りをし、出店の運びとなりました。
 自分がやりたいことであれば、つらぬいてみてもいいのかな。始めたら、努力して頑張ってやるしかない、その一心で私も10年やってきました。

Q.オリジナルのお菓子を作れないと、ケーキ屋さんになるのは難しいですか? 
また新商品は年に何個ぐらい作っているのですか?

 そんなに私はオリジナルにはこだわっていません。こだわると言えば、お客さんに喜んでもらえるケーキを作ることかな。ケーキは地域によって好みが異なる。東京のケーキはシンプルでサイズも小さめ。ここはご年配の方が多いからか、目新しいものより定番の大きくて豪華で価格の手頃なものが好まれるみたいです。新商品は、1年につき生菓子と焼き菓子と合わせ20種類くらい作りますが、若い人に好評です。
 特別な日のケーキを注文された時は、やっぱり印象に残るものを作りたい。最近、頼まれるのは、キャラクターの絵をバースデーケーキに描いてほしいという注文。時間がかかるので1日1台限定ですが、サービスでやっています。喜んでもらえるのがうれしくて……。そういえば、オープン当時、匿名(とくめい)で感謝の手紙をいただいたこともありました。達筆で、きっとご年配の方だったのではないでしょうか。
 お客さんの笑顔、それが一番のごほうびですね。

ケーキ屋タックン

〒039-4401 むつ市大畑町中島108-12

TEL・FAX:0175-34-3622

営業時間:11:00~19:00

定休日:火曜日