教えて!クエスチョン

設問は、青森西高等学校、七戸高等学校、大湊高等学校の810人の生徒さんに協力いただいたアンケートに基づいて設定しています。

警察官・佐々木正美さん(青森市・「青森県警本部地域課鉄道警察隊 巡査部長」)に聞きました


佐々木正美(ささき まさみ)さん
プロフィール

1974年弘前市生まれ。
弘前聖愛高校から東北学院大学へ進学し、卒業後、仙台市の情報誌の営業を経て、2002年に青森県巡査を拝命(はいめい)。青森署堤町交番、西部交番勤務を経て、2007年に鉄道警察隊に配属。

Q.警察官を志望した理由はなんですか?
また、警察学校ではどんなことを学びますか?

 警察官は採用試験に32歳まで応募できます。私も以前は、情報誌の営業職でしたが、幼い頃から刑事ドラマが好きで警察官にあこがれていたので、仕事を辞め一念発起して採用試験をまずは受けてみようと思ったんです。
 警察官の試験は「警察官A(大卒)」、「警察官B(短大卒・高卒等)」に区分され、それに合格してから警察学校に入校します。初任科では大卒で6ヵ月、それ以外が10ヵ月勉強しますが、「座学」(ざがく)で憲法、刑法、書類の書き方などを、「術科」(じゅっか)で剣道、柔道、逮捕術、けん銃操法などを学びます。
 学校は全寮制で、男子は丸刈り、女子は短髪で、最初の2ヵ月間は外出や外泊が禁止されています。

Q.女性警察官は採用が少ないのはなぜですか? また、女性だから不利なことはありましたか?

 仕事の内容から、どうしても男性が多く求められます。けれど、女性警察官の採用は以前より増えていますので、あきらめずにチャレンジしてみてください。
 女性だからと言って特別肩身のせまい思いをしたことはありません。女性警察官だからこそできること、求められていることはたくさんあります。男性と張り合うのではなく、まずは自分の役割を精一杯頑張っています。

Q.警察官の仕事の内容を教えてください。

 部署によって異なりますが、私は交番と鉄道警察隊の仕事を経験しています。交番では パトロールや、各家庭を訪問して意見要望を聞いたり、地域の防犯などに関わる情報を提供する「巡回連絡」のほか、事件対応もします。24時間必ず誰かがいなければいけないので、交替制(当番・非番・週休日のサイクルを繰り返す)となります。
 当番の日は朝から翌日の朝まで、休憩や仮眠をはさんで24時間の勤務です。「非番」は休日ですが、連絡があれば即対応できるように待機です。週休日は完全な休み(緊急事態は別)です。常に「心に制服を」の精神なので、休みとはいってもなかなか気は抜けないですね。自分の代えがきかないので、休日は体を休めて、病気になったら早めの治療を心がけています。
 鉄道警察隊は、鉄道の沿線を守備範囲としています。基本的な仕事は列車の中をパトロールする「警乗」(けいじょう)です。それ以外に青森駅、新青森駅構内を徒歩で警ら(けいら/パトロールの意)します。よくあるのは道を聞かれること。それから落とし物を受理したり、迷子、家出人などの取り扱いもあります。盗撮や痴漢などの捜査も行います。線路の上への落下物、駅構内での酔っ払いの保護など、突発的な出来事にも対応します。
 拠点は青森駅と新青森駅ですが、列車に乗って函館や盛岡まで警乗するとなると、ちょっとした小旅行です。いろんな人に話しかけられますし、長時間乗ると列車の名前や旅行プランなどに精通したりと、ひそかな楽しみもあります。
 新幹線開業後は、「ねぶたは?」「のっけ丼は?」「ワラッセは?」などと聞かれることが多く、観光案内もだいぶ板についてきましたよ。

Q.警察音楽隊というのは部活のようなものですか?

 これは通常業務と兼務した正式な任務です。私は既に除隊しましたが、クラリネットを担当していました。練習は平日の就業時間内に行います。月に6回程度、朝から夕方まで練習して、終わってから通常業務とハードでしたが、好きでやっていたので楽しく過ごせました。
 今、学生の間でマーチングバンドが流行していますが、警察音楽隊でも、演奏しながら美しい隊列を巧みに変化させる「ドリル演奏」というのもやっています。派遣で使う曲は持ちネタを常時10曲は用意しておりますが、演歌やアニメソングは次々と新曲が出るので、追いつくのが大変です。音楽隊はだいたい5年ほど務めるのですが、私の場合は、ついつい面白くて7年もいました(笑)。

Q.警察官にはどんな人が適任でしょうか?

 警察官は事件、事故のため休日や夜間の呼び出しもありますし、モラルの制約も多い。それを踏まえた上で、正義感に燃え、熱意とやる気のある人が望まれます。自己犠牲の精神もいるかな。人間の裏の面を見る機会も多く、精神的にまいることもあるので、切り替えがうまくできる人が向いていると思います。また警察は組織社会です。何事も「警察」という組織で仕事を進めていきます。そのため協調性が必要とされます。学生時代、部活動などで仲間との連帯意識を醸成した経験のある人ならきっと警察官に適任だと思います。

Q.警察官をしていてよかったなと思うことは?

 市民と接する機会が多く、道案内をしたり、なくした自転車を見つけたりすると、じかに感謝の言葉をいただくことがあって、それがやる気につながっています。警察にとっては日々よく起きる事件であっても、本人にとっては一大事。その当人の気持ちになって考えるように心がけています。
 朝、何気なく「おはようございます」と声をかけられると、「今日も一日安全に、幸せに過ごせますように」と頑張れるんです。大方は善良な市民です。その市民が犯罪に巻き込まれないように注視するのが私たちの使命だと思っています。
 警察の仕事は、体力的にも精神的にもきついですが、それでもやはり人の役に立っているという実感が私の原動力であり、やりがいです。

青森県警本部地域課鉄道警察隊

〒038-0012 青森市柳川1丁目1-1

TEL:017-722-4746

http://www.police.pref.aomori.jp